コタール 症候群。 世にも奇妙な10の症候群と奇病、その治療法(※閲覧注意) (2015年5月26日)

カプグラ症候群・二人組精神病・コタール症候群

コタール 症候群

ゾンビは、映画やビデオゲームの中にしか存在しないと思っているかもしれないが、この精神障害をもつ人々は、実際に自分は既に死んでいて、この世のものではないと信じているようだ。 この病気は、フランスの神経科医ジュール・コタールの名前にちなんで名づけられた。 1880年、彼は初めてこの症状を病だとして診断した患者を講義で紹介した。 この患者マドモアゼルXは、極度の自己嫌悪に苦しみ、神や悪魔など存在せず、自分には脳や内臓がないと信じていたという。 また、永遠に呪われているため、自然に死ぬことはできないと思い込み、食べる必要もないとして、ついには餓死した。 他にも、自分のすべての血、内臓は失われている、自分は腐りつつあると信じるコタール症候群の奇怪な症状が報告されている。 コタール症候群の患者たちの多くは統合失調症と診断されるが、ヘルペスウィルスの治療に使われる抗ウィルス剤アシクロビルへの拒絶反応として起こることもある。 これは、顔を認識する脳の部位に影響を与え、患者はなじみの人の顔を見ている時でも感情を失ってしまい、現実の生活から完全に乖離してしまい、必然的に自分は死んでいるのだと信じるようになるという。 この病気は、発症して悪化し、慢性化するというように段階がある。 最初はうつや憂鬱症になり、漠然とした不安にさいなまれる。 進行すると、深刻な妄想や慢性のうつに陥り、すっかり世界が歪んでしまう。 神経学的には、コタール症候群は、愛する人がそっくりの別人にすり替わっていると信じ込むカプグラ症候群に近いと考えられている。 治療法は、抗うつ剤や精神安定剤を使う。 時間はかかるが治癒の可能性はある。 他にも報告されている興味深いケースは、あるオートバイ事故の犠牲者の例だ。 彼は回復期に起きた合併症のせいで、自分は死んだと信じた。 さらに悪いことに、事故のすぐ後、母親が南アフリカに引っ越すことを決めた。 彼にとって新しい環境はとても暑く、自分は本当に地獄にいるのだと確信してしまったのだ。 よく灼熱地獄という言い方をするが、それが文字通りになってしまう不幸な人たちもいるのだ。

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妄想型うつ病(コタール症候群を含む)の治療 抗うつ薬と抗精神病薬併用の有効性

コタール 症候群

多感な10代の3年間を「自分は死んでいる」と思い込む超レアな奇病とともに生きてきた。 この病は、1880年にフランス人神経学者のジュール・コタールによって発見された。 患者は自己否定感の強い抑うつ状態の中、「自分はすでに死んでいる」という奇怪な感覚に取りつかれるという。 このような歪められた現実が引き起こされるのは、紡錘状回および扁桃体と呼ばれる脳の機能不全によるもので、双極性障害や統合失調症と同じく、思い込みの激しい精神障害の一種とされている。 ハリー・スミスさん 画像は「」より 「 両親が離婚したばかりの頃、私は自分の感情とうまく折り合いがつけられませんでした。 そしてある日突然、学校で英語の授業を受けている最中『自分は死んでいる』という奇妙な感覚に支配されたんです。 振り払おうとしましたが無駄でした」と、ハリーさんは振り返る。 その後、保健室で診てもらったが、異常なしと言われたそうだ。 「 学校からの帰り道、墓地を訪ねてみたくなったんです。 親しくなりたいと思ったんですね。 でも、通学路には墓地がなかったのでまっすぐ帰宅しました。 一晩眠りさえすれば、このシュールな感覚も吹っ切れると思いながら」(ハリー・スミスさん) だが、体調は回復せず、数日後にはさらに不吉な症状が彼女を襲った。 ショッピング中、突然身体が麻痺し、手にしていた洋服すべてを落としてしまったのだ。 ハリーさんは、そのまま店から走り出し「自分はクレイジーになった」と絶望したという。 違和感はハリーさんの中で次第に大きくなっていった。 だんだん学校へは行きづらくなり、友達とも疎遠になり、とうとう昼夜逆転の生活に変わってしまったと話す。 「 墓地でピクニックをしたいと思ったり、ホラー映画ばかり見るようになりました。 ゾンビを見てると心が落ち着くんです。 「 好きなだけ食べてました。 だって、死んでるなら太ることもないでしょ」.

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コタール症候群

コタール 症候群

コタール症候群 Cotard delusion とは 「私はもう死んでいる」という荒唐無稽な妄想にとらわれてしまうことで、罹患者自身が能動的に生命維持活動を絶ってしまい、現実に己を死に至らしめてしまう深刻な精神疾患のことです。 1880年にフランス人精神科医ジュール・コタール Jules Cotard によって確認された精神疾患であり、コタールが自身の患者「マドモアゼルX」の症状を発表したことが契機となり、この病が広く知られるようになりました。 その様は「まるで歩く死体のよう」と記録されているそうです。 したがって「歩く死体症候群 ウォーキングデッド・シンドローム 」とも呼称されます。 コタール症候群の特徴 コタール症候群とは、換言すれば最も重いうつ病です。 したがって「死にたい」ではなく「私はもう死んでいる」と思い込んでしまうのです。 欧米圏でのコタール症候群患者に信教者が多いことや、環境によって異なる症状が現れることから「文化依存症候群」の一種に数えられることもあります。 コタール症候群の症状 生命維持活動の拒絶、自傷、自殺など症状自体は通常のうつ病と大差ありません。 異なるのは「私はもう死んでいる」という妄想を元にしている点です。 またゾンビ映画や墓地といった「死」を連想するものに引き寄せられる傾向も見られます。 これらのコタール症候群患者の行動は大別すると以上の3つの妄想が元となっています。 ・否定妄想 ・心気妄想 ・不死妄想 否定妄想は、罹患者の環境や信教によって異なった様相を見せます。 「私はもう死んでいる」 「私は食事をすることを許されていない」 「私は眠ることを許されていない」 「排泄することを許されていない」 「私は神がつくりたもうた人間の中で最も邪悪な存在だ」 などといったものであり、いずれも強すぎる自己否定であることに相違ありません。 心気妄想とは、心身の些細な不調に拘泥してしまい、その不調が重篤なものであると思い込んでしまうことであり、コタール症候群患者は以下の様な心気妄想を抱きます。 「私は身体の一部が欠損している」 「私は脳がない」 「私は血がない」 「私はすべての臓器を持たない」 などといったものです。 またコタール症候群患者は、表情認知をつかさどる脳の一部に異常をきたすことが多く、自身の顔や肉体を見たときの認識と現実とが乖離してしまったり、身体の感覚に対する幻覚 体感幻覚 により、痛みを感じなくなってしまうことや、身体の内部が消失したような感覚を覚えたりすることがあり、それが心気妄想に拍車をかけてしまうこともあるようです。 不死妄想は、一見すると「私はもう死んでいる」と思い込んでしまうコタール症候群とは対極に位置しているように思えます。 しかし、不死妄想こそコタール症候群における最も深刻な症状であり、 「ここは死後の世界だ」 「もう死んで楽になることも許されない」 「この苦しみを抱えて永遠に生きていかなければならない」 というように、死ぬことすらできないという不死妄想の深い絶望から、死ぬことは出来ないと思いながらも、その苦しみから逃れようと「死」を求めて、自傷や自殺に走ってしまうケースが多いからです。 コタール症候群の治療 コタール症候群患者は強すぎる自己否定により、医師のカウンセリングすら否定してしまうため、心理療法は難しいとされています。 他の治療法には抗うつ剤の投与やETC 電気けいれん療法 が挙げられますが、完治した例は多くはないそうです。 一方でディズニー映画や座禅などによって、症状が回復した例もあり、最も有効な治療は心の安らぎであると言えるでしょう。 無縁社会や高齢者の増加に伴う死への懸念 コタール症候群は以下の特徴を持つ人に発症例が多いとみられています。 ・責任感が強い ・自分に厳しい ・人を頼ることができない 発症者に敬虔な信教者、老齢期、または10代から20代の若者が多いことからもそれが首肯できます。 少子高齢化や無縁社会が問題視されている日本においては、特に懸念すべき精神病といえるでしょう。 コタール症候群のまとめ コタール症候群とは「私はもう死んでいると思い込んでしまう重度のうつ病」です。 一度発症してしまうと完治は困難であり、症状は艱難辛苦なもので壮絶を極めます。 一人で思いつめてしまう前にまず誰かを頼ること、かつそれが容易にできるような社会をつくっていくことこそが、コタール症候群の一番の予防法と言えるのではないでしょうか。

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